1年2ヶ月付き合った彼女と別れた
2021年4月5日、1年2ヶ月付き合った彼女と別れた。
2020年11月頃、私が卒論のストレスで荒れていたころ喧嘩をし、1ヶ月の空白期間があったということを抜きにしても、それなりに長い交際期間であった。
きっかけは些細ではあるものの私の発言が致命的なものとなった。
保育士をやっていた彼女が、度重なるサービス残業や職場の荒んだ人間関係に耐え兼ねて、しばしば私に愚痴をこぼしていた。
まともな社会人経験のない私は、そこで思慮の浅いことをずっと言っていたようだった。
彼女はその度に私に落胆し、愚痴をこぼす気にもなれなくなっていったという。
そして、別れることになったきっかけの4月2日。
その日は金曜日で仕事も終わり、一息ついても良い頃だった。
彼女からしても、やっと辛い1週間から解放される、そんな気持ちだっただろう。
彼女はLine上で、11時間も労働していることに不満を漏らした。
普通だったらここで、ねぎらいの言葉や慰めの気持ちを表明したいところである。
あろうことか私は、「俺も社会人になったら16時間労働とかあるらしいよ」と、彼女の上をいこうとするデリカシーのない返信をしてしまったのである。
これにはさすがに温厚な彼女も怒り、「じゃあ私の11時間なんて甘いんだね」と皮肉たっぷりに返されてしまう。
私も「そんな嫌味で言ったつもりはない」と応酬するが、この時点で本音は分からない。
保育士の愚痴に飽き飽きしていたのか、それとも自分のことしか考えていなかったのか、彼女に気持ちが向いていなかったのか。
こんなすれ違いで、連絡が途絶え、土日、電話をきっかけにお互いの不満の主張がヒートアップ。
あとは売り言葉に買い言葉で、事態が解決するわけもなく。
本来なら動物園に行くはずだった土日がポシャり、月曜日、私のバイト中に「文章で」別れを告げられることとなった。
「このままいても、〇〇(私の名前)が損しちゃうだけだから、私じゃない方がいいと思う。だから、たくさん嫌な思いをさせてきたけど、もう終わりにしたいと思ってる。私じゃ駄目だから。」
「〇〇(私の名前)とは、初めてがいっぱいだった。」
「〇〇(私の名前)のこれからを考えた結果」
「ほんとはとても楽しかった。別れは寂しいけど、頭を冷やして1回彼氏がいない生き方に戻って考えたいと思った。」
「いつでも連絡は待ってる。立派な社会人になってね。」
バイト中に涙が出そうになったが、不思議と出なかった。
今までで一番良い彼女だったかもしれない。
なのに、何でうまくいかないのかなあ。
復縁はこういう場合あるのかな。
とにかく、今日ある程度画像と動画を削除したので、あったことを記録しておいた。
留年してバイトして3週間経った所感
内定保留の企業で、週5フルで働き社会復帰を目指す私。
それでもバイト雇用で都内最低賃金だから、1日8000円程度の微々たる稼ぎ。
8時間(休憩があるから拘束は実質9時間)働くなら、ウーバーイーツでもやっていたほうが2000~3000円は多く稼げるわけだが…。
疲れない・事故らない・雨の日でも関係ないという点では、今やっている仕事に分がある。
休憩は適当、遅刻してもまあお咎めなし、タバコで時間潰す分には何も言われないという緩い環境。
やることは、PCでひたすら動画の切り貼りをするという作業。
対象の動画は何全本とあるので作業自体に終わりは見えないが、無事大学を卒業したら解放されると思うと急ぎでもないので気は楽だ。
人間はどうだろうか?
いや~な上司は今のところ担当の部署にはいない。
どちらかというと放任で、こちらから指示を仰がないと何も仕事が無い状況もあった。
他部署…というか私が行く予定のところはやはり曲者揃いのようだ。
さて、そんな中4月に入社を済ませた同期とこの前飲みに行った。
こちらも曲者ぞろい。
ノリは体育会系で、私は大人しく隣の仲いい奴と喋っていた…。
しかし!若いエネルギッシュな奴らが多く、早くこの中に馴染んで共に仕事をしていきたいとは思ったのだった。
だけど今はそんなことを言える身分でもない。
この何とも言えない状況が歯がゆく、惨めで、不甲斐ない、ただただアウェイ。
もしかしたら、「あっこいつ辞めそうだな」って思った人もいただろうな。
でもな、お前らが考えているより俺のほうがはるかに熱意あって、今やりたい仕事に飢えているということを知らしめてやるよ!…卒業後にな。
そして初任給と年収が今年から大幅に上がったという話を聞いて複雑な気持ちに。
マジでなんで留年したんだ…。
「R-1グランプリ2021 決勝」をリアルタイムで見ていて思ったこと
多分、本当のお笑い好きしか見ていない「R-1グランプリ」の話。
去年のM-1グランプリを見て、あれは漫才じゃないとか、正統派しゃべくり漫才の定義とか、そんな問題提起をしていた人たちすらも興味が薄いであろうピン芸人の祭典。
何を隠そう、この自分も決勝を毎年チェックする程度で、予選はほとんど追いかけていないからである。
ただ今年は色々な話題性があって、密かに注目はしていた。
ニューヨーク嶋佐がNSC在籍ぶりに出場したとか。
それもこれも、「芸歴不問」から「芸歴10年以内」へと、厳しすぎるレギュレーション改定がなされたことがきっかけだろう(嶋佐も10年目のラストイヤー)。
どこが厳しすぎるかというと、例えばM-1なら「結成15年以内」というルールがある。
これはつまり、例えばコンビの片割れが芸歴20年目の大ベテランであろうと、組み直しなら「結成1年目」として出場できるということであり、大会としての懐の深さ・柔軟さが表れている。
「芸歴10年以内」という厳しい範囲の狭さが理解できたであろうか。
新生R-1グランプリは、もうガチの若手ピン芸人しか受け付けない、若手のための賞レースになるべく、テコ入れが加わったのである。
もう11年芸人やっちゃってたらアウト。
皮肉なことに、R-1出場資格を失ったベテランピン芸人同士の即席ユニット「おいでやすこが」はM-1で爆ハネし、結果的にR-1の先見性の無さを露呈することになる。
以下はつたない私の邪推である。
R-1は「ぐらんぷり」とひらがな表記だったとき、ベテランおっさん芸人や、実力あるコンビの片方、そのとき話題の芸人などがファイナリストに名を連ね、なかなか無名の若手に席が譲られない状況が続いていた。
一方世の中では、「第七世代」が台頭し、TV各局やメディアもそういった若手をどんどん発掘して、芸人の世代交代を進めていこうという動きがずっと続いている(またその反動でおっさんにフォーカスが当てられつつもあるが)。
大会の格やコンテンツ力はM-1、KOCに比べると一段劣り、世間の注目度も高くない。それは視聴率の振るわなさが示している。
スポンサーが降りたとかなんだとかで、番組継続の危機にも立たされていたようだ。
では、ここに改革を加えるとしたら?
若手に媚びるしかないでしょう!そしてM-1をパクるしかないでしょう!
かくして、関テレはM-1に近い構成・演出を意識して「R-1グランプリ」とカタカナ表記に直して、若手発掘賞レースとして価値底上げを図ったのだった。
MCには過去R-1にも貢献した霜降り明星を迎え、お笑いに理解ある女優・広瀬アリスを隣に配置。
審査員もより芸人が納得する、陣内智則 / 友近 / ホリ / 古坂大魔王 / 野田クリスタル / 川島明 / ハリウッドザコシショウの布陣。
お笑い好きからしたら、彼らがどんな審査をし、どんなコメントを残すのかはかなり気になるところである。
そしてクリーピーナッツの曲使用。
才能がバレる!的なことを歌った、賞レース向きの熱いナンバーである。
だが、最初の広瀬アリスの緊張感を欠く番宣、Twitter投票の説明で不穏な空気が流れ始める。
そしてクリーピーナッツのテーマソングを再利用した、あまりネタ前の雰囲気と合ってない出囃子。
どうしたどうした?
1人目、マツモトクラブのネタ披露後、なぜかいきなりコメントを振られてしまうザコシさん。
それはまあいいのだけれど、1人にだけ聞いて終わり。
えーーー!
他は?野田クリスタルも辛めの評価入れてるよ?聞きたいよ?
そこで、「ああ、時間が押してるな?」という予感がしてくるのである。
案の定、審査員のコメントは1人につき1人ずつ!
おいおい!ギャラの無駄遣いだろって!
Twitter投票も良くわかんねえよ!
中略
そして、ゆりやんの優勝。
芸歴不問のときからずっと出まくってたし、そりゃ強いよね。
フリップ芸多めの中、やはり「見せ方」という点で際立ってたし。
ゆりやんガチ泣きしてたけど、あのあと絶対変顔するくだりあるってお笑い好きなら分かるはず。
でもカメラが全然寄らない寄らない!
おいおいおい!お笑い番組見たこと無いんか?!!
それで、優勝ネタのハイライトとかいう地獄のお滑りタイム。
ワイプにはそれを涙目で見るゆりやんと、審査員。
誰向けなんだよ!
実情は地方局とかの放送時間の兼ね合いで調整のため毎年やってることらしいが、いやいや、だったら審査員コメントとかゆりやんへのインタビューとかそういうことに時間を割けばいい。
あと、中継で申し訳程度に消費されたおいでやすこが。
R-1に捨てられ、爆売れし、再びR-1に雑に扱われる2人のおっさん。
そこに愛はあるんか?
─と、演者よりもテレビの演出や技術的な面でのアラが気になってしまう、珍奇な新生賞レースであった。
何はともあれ、これは大会議にかけられて、大人たちが猛省したはずだから、来年こそはさらに熱い感動を期待したいものである。
卒業が出来なかった
無事企業の内定を貰い、きつすぎる卒論も書き上げ、何もかもから解放されたと思っていた。
しかし、人生そう甘くはなかったようだ。
大学の成績照会画面。
何度も目を疑った。
「卒業不可」の四文字がある。
青天の霹靂。
卒論はA(良)評価。問題ない。
必修も何とか取れている。
ワケの分からない、四択クイズの授業を落としていた。
楽単授業と聞いていたのに、こんな仕打ちを受けるとは。
たしかに、舐めてかかって適当に受けていた自覚もある。
落とされるのも止むなし。
しかし、2単位かぁ。
1コマの授業。
これで、また人生の足止めを食らうとは。
生まれて初めて、教授を●★●してやりたいと思ったが、これはもう今までのツケであるからそんな逆恨みをする資格はない。
ここで親の顔がよぎる。
卒業を確信した自分に、「卒業式行くね」という連絡。
ああ、なんと親不孝な息子なのだろうか。
とにかく友人に相談。
こいつも留年のプロで、自分と同じタイミングで卒業するはずだった男だ。
まずは、内定先企業に卒業できない旨を伝え謝罪しようとアドバイスを受けた。
親はその次。
四度目の留年宣告に対して平常心でいたつもりだったのだが、どうやら無意識にイライラしていたようで、吸殻の量が凄いことになっていた。
頭をかすめるのは「就活もう1回」というフレーズ。
このコロナ禍で、またあんな面倒なことを繰り返すのか?
翌日、気持ちを完全に落ち着けて会社に電話。
正直、内定取り消しも覚悟をしていた。
結果は、秋まで待つとの回答。
そう、自分の大学には秋卒業という救済措置があるので、そのことを強調したら何とか理解してもらえた。
さらに翌日、親にも報告。
親も驚きはしていたものの、大きな感情の動きは感じられなかった。
桜舞う季節に卒業をしたかった。
俺の卒業は、イチョウがひらひら舞う季節。
いや、銀杏臭い季節のほうが似合ってるな。
26歳大学生の就活事情
(Wikipediaより)
私は26歳まで大学生モードをプレイしていて、実に8か年計画で卒業の切符を手にした男である。
就職はなかなかにハードモードを予感させ、特にやりたいことも無かった私は某就活サイトで1000件以上の企業にチェックを入れて機械的に総エントリーをするという暴挙に出た。
勧誘の自動メールが鬼のように届き、パチンコ企業からはものの3分で直接電話がかかってくるということに戦慄を覚え、完全に就活は諦めようかと思っていた。
大手に行くような優秀な学生は、だいたい2~3月に就活をして、大学4年になる頃には(失敗しなければ)あらかたのことは終えている状況となっている。
自分もそうすべきだったのだが、コロナウィルスという格好の言い訳が跋扈してしまったために、サボろうという負のエネルギーが増大した。
緊急事態宣言は4月。気が付けば5月。給付金でウハウハだった。
あっという間に6月。そろそろ現実を見ないとヤバいのでは?
初めて留年が決まった、「あの時」に匹敵する焦燥感に駆られた。
なにせ私は第三新卒の身分である。
特にこれといった実績も無いので、年齢だけで一蹴される可能性が大いにある。
とはいえ、いわゆる中小企業はしきりにメールを送ってくるので、人材自体は不足しているようだった。
とうとう私は重い腰を上げ、とりあえず受信箱に溜まった企業メールを1つ1つ吟味していくことにしたのである。
いわゆる「大手」だとか「ホワイト」で著名な企業はこの時期にはあまり無い。
なぜなら、有名企業は2月、3月で採用のほとんどを決めてしまうから。
私は健康で文化的な最低限度の生活が保障されれば、どこに身を置こうと構わなかったのだが、いわゆる「ブラック企業」は避けたかった。
受信箱は、介護や、飲食の勧誘が目立った。
介護は、給与がよく、特に若手でも月40~50貰えるところもあるみたいだが、その実態は夜勤と残業。
精神や寿命を削ってまでお金が欲しいわけではない。
飲食は、自分が様々なアルバイトを渡り歩いてきた経験から「ナシ」一択だ。
アルバイトのシフト埋め、土日出勤、パワハラ上司、クレーム客の対応。。。ブラックすぎる側面を間近で見てきた。
あとバイトなら客や上司から何を言われようと、「ふーん。どうせ俺バイトだしな。」という逃避で自分を納得させられたけど、社員になってしまったら終わり。
責任を押し付けられる。
社会人として生活を保障されたいのに、責任は負いたくないという矛盾。
モラトリアムを謳歌しすぎたピーターパンの末路である。
他にも、文系の自分には縁のない理系の企業なんかも見た。
ZOOMで社員と会話したが、そもそもここで何年も働くというビジョンが見えなかった。
そんなのが3社ぐらいあったかな。
もう就活は終わりなのか。
絶望しながら受信箱をスクロールしていると、心ない機械返信群に一筋の光が差すかのごとく、温かみのあるメールを見つけた。
何と、人事ではなく社長直々のメール。
内容は忘れたが、「数ある中から応募ありがとう、待ってるよ」的なことが書いてあった。
極めつけは最後。
「P.S. 私の息子も〇〇大学です。」
これは相当有力な候補ではないか?というか、「ちょろい」んじゃないか?
息子を通わせてる大学=社長も好きな大学=そこに通う俺も信頼に値する人材
この図式が成り立ち、即座に返信を決意した。
ビジネスのテンプレを遵守した、自分では絶対に書けないメールで丁寧に返信。
その日のうちにメールは返ってきた。感触は良さそうだ。
とんとん拍子で面接の日程が整った。
何系の企業かは伏せるけど、作業着で点検する系の中小企業。
急いで就活用のスーツを新調し、わざわざスーツに合うビジネスバッグも購入。
さらに履歴書に捺印するための800円ぐらいする朱肉まで揃えた。
久々に前髪をジェルで上げ、26歳の疲れがバレないようにフレッシュさを演出。
無造作に生えていたヒゲも皮膚が削げるぐらいに深剃りしてやった。
俺が働くのはここかもしれない!
一人暮らしして、犬でも飼って、休みの日は自転車でお笑いライブでも見に行こうかな。
そんなビジョンを描いていた。
本社は電車で1時間ぐらいするところにあった。
気合を入れすぎて30分前ぐらいに到着。
コンビニでウンコをして、また空ウンコをして、面接のシミュレーションをして過ごした。
何しろスーツを着ての正社員面接は人生初なのだから。
時間10分前ぐらいになったので、本社のインターフォンを押してやった。
社長!この俺が来ましたよ。俺の魅力、存分に伝えますぜ!
対応してくれたのは人事を名乗る人だった。
だが…ここで既に雲行きが怪しくなった。
世間話を振ってくれるのだが、「おかしい」のである。
クラスにいた話の通じない人…。失礼ながらそんな印象を抱いてしまった。
あと早口でボソボソと、何を言っているか分からない。
「え?なんですか?」と何回も聞き返してしまった。
しまいには、もう聞き取れなくてもどうせ大したことを言っていないだろうと「へへっ」と愛想笑いするようにした。
多分向こうも気付いていない。
私の履歴書を渡すと、「ふーん…〇〇さん…あれ?26歳なんですか?苦労〇▶※!?@p…まあ聞かないでおきます。」
こんなことを言われた。
まあつまり、私は人事の方より年上だったのだろう。
私も人事が年下なのは予想外だった。
そうこうしていると、もう1人の学生が遅れてやってきた。
見た目の雰囲気から、明らかに「新卒」男である。「第二新卒」でも「第三新卒」でもない。
フレッシュさは完全敗北…。
ふん、でもお前はどうせ社長の「お墨付き」貰ってないんだろ?
私は余裕の態度を示してみせた。
人事監視のもと、その学生と2人で適性検査、「なんかクイズみたいな試験」を受けて、社長とのお話タイム。
そうそう、社長なんだよ。
変な奴が人事やってるのはこの際もういい。
社長と話をさせてくれ。
「ようこそ!わが社はこんなに頑張ってます。」
そんな話をがっつりしてくれた。
社員のことを考えてる、素晴らしいじゃないか。
でも、社長。
何で私の顔を1つも見てくれないんですか?
社長は、もう1人のフレッシュ男子学生の顔ばかりを見て、プレゼンをしているようだった。
おいおい、あのときのメールの学生だってこと、忘れてまっせ。
こうなれば逆質問でアピールだ。なんかそれっぽいことを質問してやった。
あれ、1:9ぐらいでもう1人のほう見て喋ってませんか?
人生初の面接は、こうして幕を閉じた。
すぐにでも窮屈なジャケットを脱ぎ捨てたかった。
履歴書の字が汚かったのか?たたずまいが気に食わなかったか?
いや…まさかこんな年増の学生が来るとは予想していなかったのだろう。
面接は、駄目だったら「お祈りメール」が来ることが多いらしい。
その会社からは、それ以降なんの音沙汰もなかった。
社長と交わしたメール、4件ぐらい。
ジメっとした梅雨の出来事。
私の心も、雨が降らない程度にどんよりしていたのだった。